デジタル化の波

IW Dental Laboratoryは、英国および南アフリカのさまざまな歯科技工所で勤務し、経営に携わってきたIan Woolley氏が2009年に設立しました。Woolley氏は1993年、南アフリカから英国に渡り、ロンドンでしばらく働いた後、サウスウェールズに移りました。同氏はそこで、優れた歯科技工所オーナーとしての名声を確立しました。新設した技工所は完全に個人経営で、未来の「オープンデジタル」歯科を揺るぎない信念として、何よりも品質の高い仕事と一流のサービスを目指しています。

Woolley氏のラボは特徴ある2つのエリアに分かれています。1つはおなじみの作業台で、そこでは歯科技工士が様々な金属やセラミックの下部構造に陶材を付けています。もう一方のエリアには、ほぼすべての下部構造を製作するスキャナーと切削加工機が並んでいます。

「私は、モデルの設計と切削加工をミリングセンターに外注していた初期のころから「デジタル歯科」に関わってきました。常にデジタル歯科に関心を持っており、それこそが発展する唯一の道だと固く信じています。オープンシステムが以前よりはるかに手頃な価格で手に入るようになった現在では、なおさらその感を強くしています。この技工所は、自社のスキャナーを備えていて、Straumman Platinum Laboratory認定を受けて久しいのですが、最近Dental Wingsスキャナーと「DWX-50」ミリングマシンに設備投資しました」(Woolley氏)

顧客の要求は常に変化していますが、私たちは高品質な成果物をより早くより安価に届ける必要があります。オープンシステムのスキャナーと切削加工機によって時間を節約することで、当社に大きな変化が生まれました。締め切りに合わせるのが楽になって余裕が出てきた分、陶材を思い通りに仕上げるために使えるようになったのです。

このシステムは間違いなく作業環境を向上させます。私たちはDWX-50の活用を前提とした新しい業務手順に慣れてきました。インプラントと非金属のフルアーチブリッジの作業に使用されているのは、依然としてEktonスキャナーが中心です。もちろん、両方のシステムを使ってインプラント全般を扱ってはいますが。Dental WingsスキャナーとDWX-50は、あらゆるコーピングとブリッジ下部構造を扱えます。金冠とe.maxプレス品用にワックスで鋳型を作るときには、この組み合わせを使用します。また、アクリルのテンポラリー、ジルコニアのコーピングやクラウンも扱えるので、相当な節約の節約となります。当社では現在、2件のインプラント用パッケージをテストしていますが、DWX-50は5軸制御マシンなので、間もなくすべてのインプラントとアバットメントを内製でできるようなるでしょう。

習得までのちょっとした学習期間や導入初期にありがちな問題は確かにありました。私たちは英国で最初に5軸制御マシンを採用した歯科技工所の1つですし、CAMについてはまったく初めての経験でした。そのため、最初もたついたのは仕方ありません。ローランドのサポートは素晴らしいの一言につきます。どのような問い合わせにも即座に対応してくれます。また、Sum3Dソフトウェアの販売会社による数日間にわたる貴重なトレーニングも設定してくれました。 

IW Dental Laboratoryの歯科技工士は間違いなくこの新しい技術を歓迎しています。経済的なプレッシャーがどの歯科技工所にも押し寄せているなか、機械が人間である歯科技工士の座を奪うものとみなされたなら、新しい設備に対する憤りが感じられても仕方ないかもしれません。技工所のマネージャーであるRussell Jackson氏は、実際にはそのようなことはなかったとすかさず指摘します。「実は、まったく逆だったのです。彼らは時間にせかされることが減り、毎回見事な下部構造を使って仕事できることを喜んでいます。技術を受け入れる姿勢で常に最新の開発状況に追いついていることは、将来の私たちのためでもあります」

Woolley氏は決して現状に安住しているわけではなく、技術を利用して事業を発展させようとする意欲はこれまでと変わらず強いようです。「現在、StraumannとDental Wingsのテストを行っています。Dental Wingsのクロムベース設計ソフトウェアも購入したところで、間もなく試用する予定です。私は時代に取り残されたくはありません。デジタル化に興味を持つ顧客は増え続けており、当社は口腔内スキャン撮影をしてそれをもとに加工する設備を手にしています。私たちは高まりつつある新しい需要に応えられる有利な立場にありたいと考えており、今の状況を私はそう見ています」